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グレイヴディッガー(高野和明・講談社文庫)

高野さん、いい作家さんですね~。
13階段」も素晴らしかったけど、この作品もまた違った魅力満載です!

少年時代から悪さをしてきた主人公・八神は、今までの行き方を改めようと
骨髄ドナー登録をし、まさに明後日の骨髄提供の手術を控え、
他人の命を救おうとしていた。
そんな時に、連続猟奇殺人事件が発生、何故か身に覚えのない集団に
狙われ追われる八神。

不気味な猟奇殺人犯「グレイヴディッガー」と得体の知れない集団、
そして連続殺人の重要参考人として警察にも手配される中、
八神は骨髄移植のための病院をひたすら目指し、
緊迫した逃走劇が繰り広げられます。
逃げても逃げてもいつの間にか現れる追っ手、
そしてその背後には「グレイヴディッガー」の魔の手が。。。
スリルとスピード感のある展開に、八神のちょっとユーモアの効いたキャラが
上手く噛みあって、飽きずに読ませてくれます。
悪人なんだけど根はいいヤツ、っていうキャラクターが大好きなんですよ、私。
しかも熱血だし。
ラストの終わり方も好き。

刑事部と公安部の対立を絡ませた登場人物も、みな魅力的でした。
それぞれの立場でまた別のストーリーができるんじゃないか、と思うほど。
続編は難しいかもしれないけど、この作品の登場人物たちが
また活躍する話を読みたいなぁ~。

by marin_star | 2005-07-04 22:10 | 高野和明  

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