どんなに上手に隠れても(岡嶋二人・講談社文庫)
2007年 01月 24日
84年の初期の作品。
タイトルからはあまり想像できない(笑)、派手な仕掛けが満載の
誘拐モノです。(タイトル、地味ですよねぇ?^^;)
誘拐の舞台は白昼のTV局。
誘拐されるのは、5日後に発売を控えた新製品のCMキャラを努める
売り出し中の若手女性歌手・結城ちひろ。
スポンサーの敏腕宣伝マン、パパラッチ的な週刊誌のカメラマン、
芸能プロダクション、競合のCMクリエイター・・・
いかにもギョーカイっぽい人たちが自分達の利潤・利益・保身のために
絡まり合う中、1億円の身代金受け渡し劇が始まります。
いや~、なかなかみなさん、えげつないです。
特にゼネラルフィルム宣伝部の長谷川。
ちひろの誘拐事件を無料のパブリシティと捉えて利用する狡猾さ&大胆さは
こんな人、ホントにいたら大変だわ・・と思う反面、
広告マンならこんな立場になったら野心がメラメラしちゃうのかも~、とも。
身代金の受け渡しトリックも、幾重にもあっと驚く仕掛けがあって
ヘリが登場したり、いつの間にか身代金が消えていたり・・と、
TVっぽい派手な手口で、地味になりがちな身代金受け渡しのシーンが
映像で見ているような感じで楽しめます。
なにしろ、物語のほとんどはこの「受け渡し」シーン。
言い換えれば、いかに「受け渡し」シーンをエンターテイメントに仕立てるか、
という作品といえるかも。
地道に捜査する矢津刑事がなかなか渋かったですが、
もうちょっと警察も頑張らないとね、って感じはありました^^;
彼が「テレビを逮捕してしまいたい」と思わず口走ってしまう心境は、
よく分かる気がします。
野心家の広告マンが失うものは何も無い状態になったとき、
どう変わっていくのか、というなかなか読み応えのあるサイドストーリーもあり。
一つ残念だったのは、後半に起こる殺人事件。
殺人が起こらない誘拐モノでも良かったんじゃないかなぁ~、と思います。
まあ、それだけあーゆー業界の人は蛇のように執念深く陰湿・・って
ことなのかな。
解説は東野圭吾さん。
暗記するほど繰り返し読んだ名作、と絶賛してました^^
タイトルからはあまり想像できない(笑)、派手な仕掛けが満載の
誘拐モノです。(タイトル、地味ですよねぇ?^^;)
誘拐の舞台は白昼のTV局。
誘拐されるのは、5日後に発売を控えた新製品のCMキャラを努める
売り出し中の若手女性歌手・結城ちひろ。
スポンサーの敏腕宣伝マン、パパラッチ的な週刊誌のカメラマン、
芸能プロダクション、競合のCMクリエイター・・・
いかにもギョーカイっぽい人たちが自分達の利潤・利益・保身のために
絡まり合う中、1億円の身代金受け渡し劇が始まります。
いや~、なかなかみなさん、えげつないです。
特にゼネラルフィルム宣伝部の長谷川。
ちひろの誘拐事件を無料のパブリシティと捉えて利用する狡猾さ&大胆さは
こんな人、ホントにいたら大変だわ・・と思う反面、
広告マンならこんな立場になったら野心がメラメラしちゃうのかも~、とも。
身代金の受け渡しトリックも、幾重にもあっと驚く仕掛けがあって
ヘリが登場したり、いつの間にか身代金が消えていたり・・と、
TVっぽい派手な手口で、地味になりがちな身代金受け渡しのシーンが
映像で見ているような感じで楽しめます。
なにしろ、物語のほとんどはこの「受け渡し」シーン。
言い換えれば、いかに「受け渡し」シーンをエンターテイメントに仕立てるか、
という作品といえるかも。
地道に捜査する矢津刑事がなかなか渋かったですが、
もうちょっと警察も頑張らないとね、って感じはありました^^;
彼が「テレビを逮捕してしまいたい」と思わず口走ってしまう心境は、
よく分かる気がします。
野心家の広告マンが失うものは何も無い状態になったとき、
どう変わっていくのか、というなかなか読み応えのあるサイドストーリーもあり。
一つ残念だったのは、後半に起こる殺人事件。
殺人が起こらない誘拐モノでも良かったんじゃないかなぁ~、と思います。
まあ、それだけあーゆー業界の人は蛇のように執念深く陰湿・・って
ことなのかな。
解説は東野圭吾さん。
暗記するほど繰り返し読んだ名作、と絶賛してました^^
# by marin_star | 2007-01-24 22:01 | 岡嶋二人