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噂(荻原 浩・新潮文庫)

最近、あちこちで目に留まり気になっていた荻原さんの本を
初めて読んだのが、この「噂」。

ミリエルという香水をつけていればレインマンに狙われない。
レインマンに襲われた女の子は足首を切り落とされてしまうんだって。。。

渋谷の街にまことしやかに流れる「噂」は、香水の新ブランドを売り出すための
クチコミ戦略だったが、やがて噂は現実となり足首の無い少女の遺体が
次々と発見される。

ちょっと自分の仕事とオーバーラップする部分もあり、
興味深くぐんぐん引き込まれて読みました。

高校生の娘と二人暮らしの所轄中年刑事・小暮と、
本庁強行班係の若き女性エリート・名島の二人が
少しずつ心を通わせながら事件の真相に迫っていきます。
捉えどころのない渋谷の高校生とのやりとりなんかも面白い。

この二人の刑事コンビがとてもいいですね。
人間くささがあって、ちょっとユーモラスで温かみがあって。
事件の展開もスリリングで十分楽しめました。

でも。。。ラストには納得いきません。
「衝撃のラスト一行に瞠目!」と帯にでかでかと書いてあるんですけど。
確かにじわじわと背筋が寒くなるようなラストでしたけど、
なんかそれまでの小暮・名島コンビの物語を台無しにしてしまったような
ものすごい違和感を感じてしまいました。
なんか、このラストのために書かれた物語、っていう気がしないんですよね。
もしかして、小暮・名島コンビに感情移入しすぎてしまったのでしょうかね、私。

このコンビのほのぼのとした味わいがあるからこそ、
ラストの衝撃も大きいのかもしれませんが、
やられた!と歯噛みしたくなるような納得の大どんでん返し、という感じは
しませんでした。
裏切られたと感じるのは私だけでしょうか。。。
こんなラストであってほしくない、という想いが強いのかもしれません。
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by marin_star | 2006-04-12 22:47 | 荻原 浩