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むかし僕が死んだ家(講談社文庫)

子供の頃の記憶が全くない、という沙也加。
昔恋人だった「僕」は、彼女に頼まれて、山奥のさびれた別荘へ足を運ぶ。
たった1軒の別荘の中で、たった2人の男女によって
解き明かされていく、不思議な別荘の謎、そして彼女の過去 -------- 。

見落としてしまうほど細かな伏線につぐ伏線と、
やられた~!!と歯噛みしたくなるミスリード。
えっ!?と思わず何度もページを繰り戻して確認するほど、
綿密に仕掛けられた作者の罠にまんまとハマってしまいます。

実際の登場人物は2人だけれど、
不思議な別荘に関わっていた人たちの痕跡が、
まるでそこにいるかのように人柄を語り、
予想もつかない秘められた過去の
封印が解かれていく。。。
自分が自分であることの意味を突きつけられるような物語です。
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by marin_star | 2005-02-09 22:23 | 東野圭吾  

パーフェクト・プラン(宝島社文庫)

【誰も傷つけないノンストップ・誘拐ミステリー】って帯のとおり、
誘拐した子の父親さえも”被害者”という意識を感じさせず、
感謝さえされてしまう、という前代未聞の誘拐手口。
でも、成功を掴んだかに見えた誘拐犯グループは、
全く関係のない第三者、Joshuaの執拗な悪意によって次々と陥れられ、
第2・第3・第4の誘拐へと事態は転がっていく。

どんどん急転していく展開に読むのを止められません!
このJoshuaと、誘拐された子の母親の存在がすごく不気味です。
とても歪んだ危うい病巣を抱えた者からもたらされる恐怖、
追われる者と追い詰める者たちの緊迫したストーリー・・・
でも、根底には親子の情や絆、哀しくて温かい家族の再生の物語が
静かに流れていて、読後は救われた気持ちになります。

『このミス』第2回大賞受賞作。
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by marin_star | 2005-02-05 20:03 | 柳原 慧