カテゴリ:東野圭吾( 24 )

 

どちらかが彼女を殺した

最後まで読んでも犯人が明かされない・・・と噂には聞いていて
なかなか手に取れなかった作品です。
だって、犯人が分からないミステリなんて読んでも消化不良のままで
スッキリしないじゃん!、と思ってて・・・^^;

確かに最後の最後まで、『えーっ!ちょっとー、どっち?どっちが犯人??』と
思っているうちに話はジ・エンド。
うっそー・・・・く、悔しい・・!
思わず、何度もページを繰り、あーでもない、こーでもない、と推理しまくり^^;。
『俺はこの目でその瞬間を見ていた』って何を見ていたの???
利き腕が鍵なんだよね・・・破壊にはメッセージ???
あー、ゴミ箱に何が入ってたっけ~???
う~~~む・・・・・(* -"-)

あっ!・・・♪そっか~~~、分かった!!合ってる?合ってるよねぇ・・・?

なんとか結論を導き出したものの、それで合っているのか確信が持てない。
やむなく、巻末の袋とじ解説(文庫にだけ付いてるらしい)を鋏でチョキチョキ・・・
なんか、本に鋏を入れること自体にちょっと抵抗もありますが。。。
ココを読んでも犯人を名指しで書いてあるわけではありませんが、
なんとなく裏づけは取れた気がして、一応スッキリ。
とことん推理したい方は、袋とじは覗かないことをおススメします。

事件としては三角関係のもつれ・・というすごくシンプルなものですが、
妹の復讐のために他殺の証拠を隠滅する警官の兄と、
他殺を確信し真実を追求する刑事との緊迫した心理戦が読み応えあります。
まさに『推理する』醍醐味を堪能できる作品でした。

『私が彼を殺した』は、さらにその醍醐味がパワーアップしているとか・・・
楽しみです。
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by marin_star | 2005-11-03 22:55 | 東野圭吾  

犯人のいない殺人の夜(東野圭吾・光文社文庫)

もともと短編集の苦手な私。
どっぷりと感情移入しながら物語にハマって読むタチなので、
短い話が続くと気持ちの切り替えがついていかないのだ。

しかし、最近ずっと仕事が忙しくて本を読む時間もコマ切れでしか確保できず、
ちょっと気分転換に読めるものを・・・と選んだのがこの本。
短編って、なんかあっという間に話が展開していって
サラッとしすぎて読後感が何も残らなかったり、
登場人物も限られてるので先が読めちゃったりして、なぁ~んだやっぱり・・・
みたいな気分にさせられることが多いのですが、やっぱり東野さんは違う!
短い物語のどれにも、あっ!というどんでん返しがあり、
綿密に計算された結末が用意されています。

一気に読まずに、一つの作品ごとに間をあけて読んだのも良かったのかも。
続けて読んでしまうと、とても疲れてしまいそうなほど濃密な短編集です。
忙しいときこそ良質の短編!
この本で随分『本が読めないストレス』から開放されました~
東野さんに感謝♪
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by marin_star | 2005-11-02 22:38 | 東野圭吾  

怪笑小説(東野圭吾・集英社文庫)

またまた笑いました!
『毒笑小説』に先がけて発表されたブラックな笑いのテンコ盛りです。

こっちのほうがいっそう容赦ないですねぇ~(笑)
登場人物の突き進み具合も半端じゃないし、9編の短編は
どの作品もタガが外れたような勢いを感じます。

詳しく書いてしまうと、ホントにネタバレで笑えなくなってしまうので
とても書きにくいんですが・・・

混雑した電車の中で誰もがイライラして考えそうな心の中の罵倒を書き連ね、
最後のシーンを想像するだけでもむちゃくちゃ楽しい『鬱積電車』。
理系の東野さんが書いたからこそ面白い、「UFOはたぬきだ」という持論で
「UFO実在論」を展開する研究者をやり込めてしまう『超たぬき理論』。
その他、
『無人島大相撲中継』・『しかばね台分譲住宅』・『動物家族』も面白い。
人間の壊れ方というか、常軌を逸脱したブラックな本音が
これでもか~~っ!とたたみかけてきます。

常識人を自認する方は、読むのをお止めください。(笑)

ミステリ作家の顔とは違った東野さんの魅力を楽しめるシリーズなので、
もう一つの『黒笑小説』も早く読みたいです!
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by marin_star | 2005-08-02 23:32 | 東野圭吾  

ゲームの名は誘拐(東野圭吾・光文社文庫)

面白かったです。
でも、東野さん作品にしてはちょっと物足りなかったかな・・?

広告プランナーの佐久間は、任されていた大きなプロジェクトを
クライアントの重役の一言で潰され、担当をはずされてしまう。
たまたまその重役の屋敷から家出してきた娘と出会い、狂言誘拐を企み、
重役に勝負を挑むが・・・。

携帯電話やインターネットを駆使し、身代金3億円を奪う手口は、
素人が思いつきでやったにしてはよく考えた、というレベルで、
警察が介入してたらあっという間に逮捕では?と思ってしまう場面も。
結局相手のほうが数段上手だったわけで・・・。
これって、やぱり佐久間のキャラクターが薄っぺらい(軽薄な)印象だからか?
映画化された「g@me」の藤木直人のイメージのせいでしょうか・・・
(映画は観てないんで、あくまでイメージなんですけどね。)

もっと“がっぷり四つ”のような真剣勝負を期待してたので、
佐久間のキャラにもっと切羽詰った重厚感があればまた違ったかな、と。
だって、企画はずされたくらいで・・・ねぇ?^^;

まあ、軽く読むには面白い作品です。
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by marin_star | 2005-07-04 12:36 | 東野圭吾  

毒笑小説(東野圭吾・集英社文庫)

東野さんが本気で「笑い」を極めようとしているとは・・・(^m^*)ぷぷっ
半端じゃないですよ。面白すぎて読むのが疲れるくらい。
ちょっと「笑い」でも・・・なんて軽いモンじゃなくて気合い入ってますからね、
読むほうも生半可じゃいけません(笑)。

学生の頃、筒井康隆氏の毒のある笑いにハマッた時期があったんですが、
読んでてすっごく筒井さんっぽい!と思いました。
筒井さんのように目玉や内臓が飛び出たり、みたいなグロな描写はありませんが、手加減のない笑いの追及ぶりは同じ匂いが・・・。

徹底したバカげた話がどんどんエスカレートしていく「誘拐天国」、
天使の姿をした新生物が異常増殖して全世界がパニックになる「エンジェル」など、全12編の短編が収録されていますが、
私が気に入ったのは前半の5編。
上記2編と「手作りマダム」「マニュアル警察」「ホームアローンじいさん」。
どれも、どこかでネタになっていそうな話なんだけど、
東野さんにかかるとこんなにも面白くなるのか^^!とニヤニヤしてしまいます(爆)。
後半の7編は、ある意味期待を裏切るような切ない話があったり、
ミステリ仕立てだったり・・と飽きさせませんが、
私の好みとしては前半のノリで突っ走って欲しかったなぁ~~。

巻末の京極夏彦さんとの対談も興味深いです。
やっぱり、東野さんは昔、筒井さんをたくさん読んでたそうだ!
そして、大傑作「秘密」のすごい裏話も。
未読の方はぜひ!(巻末だけ立ち読みしないでね~)

このとてつもない笑いの世界はまだまだ続きます。
これより前に出してる「怪笑小説」、そして最近単行本になった「黒笑小説」。
東野さんのあくなき挑戦をみんなで応援しましょう!(爆)
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by marin_star | 2005-06-09 12:32 | 東野圭吾  

宿命(講談社文庫)

2004年暮れにwowwowでドラマ化されましたね。
柏原崇・藤木直人・本上まなみ、という豪華キャスト陣で
見たかったんだけど、我が家は未加入・・・うぅぅ(T_T)残念でした。

小学校時代からライバル関係だった勇作と晃彦。
オンナの私としては、こんなライバルがいることがとても羨ましいと思えるほど
濃い関係なのだが、刑事となった勇作の前に現れた晃彦は担当事件の
容疑者であり、しかも勇作の初恋の女性を妻にしていた・・・
これは『宿命』というより『因縁』だ。

しかし、物語はさらに濃密な二人の過去を絡ませていき、
まさに『宿命』的な事実が明らかになっていく。

これでもかこれでもかと絡まっていく『過去の見えない糸』と
次第に解きほぐされていく隠されていた真実。
そして東野さん自身も気に入っているという、意外なラストの一行は、
あー、『宿命』ってそういうことだったのか!・・という見事な結末でした。

解説によると、東野さんはこのラスト一行へもっていくために
3ヶ月もかけて登場人物一人一人の過去年表を綿密に作成したそうです。
物語の執筆は2ヶ月、ということですから、気合の入りようがわかるというモノです。
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by marin_star | 2005-03-01 22:12 | 東野圭吾  

むかし僕が死んだ家(講談社文庫)

子供の頃の記憶が全くない、という沙也加。
昔恋人だった「僕」は、彼女に頼まれて、山奥のさびれた別荘へ足を運ぶ。
たった1軒の別荘の中で、たった2人の男女によって
解き明かされていく、不思議な別荘の謎、そして彼女の過去 -------- 。

見落としてしまうほど細かな伏線につぐ伏線と、
やられた~!!と歯噛みしたくなるミスリード。
えっ!?と思わず何度もページを繰り戻して確認するほど、
綿密に仕掛けられた作者の罠にまんまとハマってしまいます。

実際の登場人物は2人だけれど、
不思議な別荘に関わっていた人たちの痕跡が、
まるでそこにいるかのように人柄を語り、
予想もつかない秘められた過去の
封印が解かれていく。。。
自分が自分であることの意味を突きつけられるような物語です。
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by marin_star | 2005-02-09 22:23 | 東野圭吾  

変身(講談社文庫)

いやぁ~、恐ろしい・・・。
脳移植によって、今までの自分がドナーの脳に侵食されていく!?
自分の中に別の人格が存在する二重人格とはまた違って、
温和だった性格がだんだん自分の手に負えない部分で凶暴化していったり、
熱中していた油絵が描けなくなっていく、侵食される恐怖・・・
これって自分が壊れていく~~~!って感じで、ホントに怖いかも。。。


*あらすじ*
平凡でまじめな青年が事故にあい、世界初の脳移植手術を施される。
適合性の全てにおいて合致するドナーが奇跡的に存在したのだ。
千載一遇のチャンスを逃したくない研究者たち。
手術は大成功をおさめるが、手術後どんどん性格が変わっていく青年。
恋人への愛情にも変化が起こり、攻撃的になっていく性格を止められない。
ドナーに疑問を持ち始めた青年は、自己崩壊の恐怖を戦いながらドナーの正体・
研究者たちによって隠蔽されようとしている事実を突き止めようとするが・・・。
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by marin_star | 2005-01-24 11:54 | 東野圭吾  

十字屋敷のピエロ(講談社文庫)

完璧な謎解きミステリ。
十字屋敷のバルコニーから飛び降り自殺した頼子の四十九日の夜、
屋敷内で起こった殺人事件。目撃者はピエロの人形。
ピエロの目を通して語られる事件の経緯、屋敷内の人間によって推理される犯人像。謎は解き明かされていくかに見えて、さらなる謎を呼び再び殺人事件が起こる。。。

舞台となる十字の形をした屋敷・車椅子の少女・血筋の絡んだ愛憎劇・・・
とてもクラッシックな正統派なミステリに、ピエロの目線を加えることで
してヤラレたな~という感じです。
結末を迎えたと思ったらさらなるどんでん返しの連続で、
なかなか面白かったです。

最近、東野さんがプチ・マイブーム。
正確に言うと、東野さん第2次ブームってところか?
『天空の峰』『白夜行』などド長編を夢中になって読んだのが第1次で、
あまりに分厚い長編を読み耽ってしまったので、
しばらく350ページほどの作品には食指が動かなかったのだ。
最近、仕事が忙しくて読書の時間が取れないこともあって、
ちょっと短めがちょうどいい感じ。
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by marin_star | 2005-01-22 23:08 | 東野圭吾  

パラレルワールド・ラブストーリー

友情と恋愛の苦悩・嫉妬・同情・・・
さまざまな心の葛藤をすっかり忘れてしまえたら・・・。
誰でも一度は思ったことがあるはず。
でも記憶があるから自分の存在が確かめられるのかもしれない。
ミステリアスで切ないラブストーリー。大好きな作品です。

*あらすじ*
バーチャルリアリティーの研究職にある崇史は
麻由子と同棲して幸せな生活を送っていた。
が、夢やふとした記憶の断片に現れる、
無二の親友と麻由子の幸せそうな姿・・・
そしていつの間にか渡米していた親友・・
どの記憶が正しいのか?
何故俺は親友の不在に気づかなかったのか?
混乱する『記憶』の中で『本当の過去』を追い求める崇史。
その真実とは・・。
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by marin_star | 2004-09-01 22:57 | 東野圭吾