カテゴリ:宮部みゆき( 4 )

 

模倣犯(一~五) (新潮文庫・宮部みゆき)

何から書こうか、とても困ってしまうほど、内容が濃密で
読み応えがありました。
連続殺人事件の犯人・被害者・被害者の遺族、そしてさまざまな理由から
事件に関わる人たち、その周囲の人たちの内面までも、
じっくりと深く描かれています。
もう一つの過去の事件を内面に抱えた人たちも絡み合い、
日本中を観客とした犯罪の舞台が進行していきます。

人間の尊厳を粉々に打ち砕くことを楽しむ、
忌まわしくも緻密で邪悪な事件を次々と展開するピースとヒロミ。
「どこまで人間は邪悪になれるのか」
う~~ん。。。ここまでリアルに描かれると本気で恐ろしいですね。
残虐な嗜好の人間の狂気というのが、理解はできなくても
肌に迫ってくる恐ろしさがありました。

事件に振り回される周囲の人々の苦しみも丹念に描写されていますが、
特にもう一つの事件によって心に闇を抱えている真一と、
被害者の祖父・義男は、もしかしたら本当の主人公はこの二人では?と
いうほど、光った存在感を放っています。

ただ、ヒロミとカズの事故や、最後の「サル真似」のくだりは
少し物足りない感じがしました。
あの「事故」が仕組まれたものだとしたら・・・
真実を明らかにするのが、あんな安易な挑発によるものなのか・・・
暴走しやすいヒロミをピースがいつまでも放っておくはずがない、と思ったら
都合よく事故に?という気が。
緻密でクールなピースの唯一の弱点が「創造性の否定」だったとしても、
追い詰める役が滋子だったせいか、とても頼りなく、
こんなことで白状するの?という感じはありました。

ものすごく切迫したギリギリの状態の登場人物たちが、全て最後は
何かしら解き放たれる・・みたいな終わり方も、そんな簡単なものなのか・・?
というところも。
最後はそうしないことには収拾つかないのかもしれませんが。。。

ちょっと辛口になってしまいましたが、5巻あっても中身は濃密で
グイグイ引き込まれて読みました。
面白かったです。
ただ、テンポの速い展開が好きな方には難しいかもしれませんね^^;
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by marin_star | 2006-02-01 12:34 | 宮部みゆき  

R.P.G.

前からちょっと気になっていた作品。
短編でもなく、長編でもない、『小品』的作品。
ちょっと物足りなかったかな・・。

*あらすじ*
ネット上の擬似家族の『お父さん』が刺殺された。
実の家庭がありながらなぜネットで擬似家庭を?
犯人の動機は?家族の絆とは何か・・・?
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by marin_star | 2004-09-01 22:56 | 宮部みゆき  

クロスファイア(上・下)

宮部さんの作品の中で一番好きかも。
得体の知れない力を持ってしまった主人公の苦悩、
それでも人を信じたい熱い想い・・・
最後のどんでん返しがとても切ないです。

*あらすじ*
人間を一瞬のうちに炎上、焼殺することのできる念力放火能力。
法では裁ききれない悪を焼き殺すため、
自らを「装填された銃」と呼ぶ青木淳子。
彼女の前に現れたガーディアンと名乗る組織とは・・・
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by marin_star | 2004-09-01 22:55 | 宮部みゆき  

ステップファザー・ステップ

ずいぶん前に読んだ本ですが・・・心温まるお話。
双子ちゃんのキャラが何ともいえず、ほほえましいです。
軽めのものが読みたいときにどうぞ。

*あらすじ*
プロの泥棒がひょんなことから双子兄弟の義父(ステップファザー)になる羽目に。
両親はそれぞれに駆け落ち、一軒家に取り残された双子兄弟は
隣家に忍び込むのを失敗して屋根から落ちた泥棒を助け、
警察に通報する代わりに「お父さん」になってと言い出した・・・。
ハチャメチャでおかしな擬似家族の物語。
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by marin_star | 2004-09-01 18:00 | 宮部みゆき