カテゴリ:高野和明( 3 )

 

K・Nの悲劇(高野和明・講談社文庫)

ホラー苦手の私ですが、高野作品ということで
チャレンジしました。。。
いえ、決してホラーではないと思います。
でも、極端に怖い話がダメな私にとっては十分怖かったんです~~(汗;;)

フリーライターとして突然脚光を浴びた修平と結婚、
新しいマンションで生活を始め、すぐに妊娠した果波。
印税をあてにして購入してしまったマンション、
二人の新しい生活へいきなりもたらされた「妊娠」。
修平は中絶を望み、
果波は「本当は子どもを産みたい」という願いを無理やり封じ込めるが、
心のバランスを崩した果波は突然何かがとり憑いたかのように
異常な行動を起こしていく・・・・。

精神の病なのか、それとも死霊の憑依なのか・・・?

二重人格者のように変異する果波と一緒に暮らす修平の恐怖が
そのまま私の恐怖となって迫ってきて怖かった~~
(読後数週間、髪を洗うときに目がつぶれなかった・・・^^;)

精神科医・磯貝のストーリーも物語に厚みを出していて、
このあたりはさすが高野さん、という感じです。

飽きさせず最後までハラハラしながら読むことができましたが、
もともとの出発点(修平が経済的なことを理由に中絶を選び、
果波も不本意なのにそれを受け入れてしまうこと)には
納得がいきません。
でも現実的には、そんな事情で堕胎してしまう親になれない人たちが
たくさんいるということかもしれませんね。。。

2006年3月読了
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by marin_star | 2006-05-11 08:21 | 高野和明  

グレイヴディッガー(高野和明・講談社文庫)

高野さん、いい作家さんですね~。
13階段」も素晴らしかったけど、この作品もまた違った魅力満載です!

少年時代から悪さをしてきた主人公・八神は、今までの行き方を改めようと
骨髄ドナー登録をし、まさに明後日の骨髄提供の手術を控え、
他人の命を救おうとしていた。
そんな時に、連続猟奇殺人事件が発生、何故か身に覚えのない集団に
狙われ追われる八神。

不気味な猟奇殺人犯「グレイヴディッガー」と得体の知れない集団、
そして連続殺人の重要参考人として警察にも手配される中、
八神は骨髄移植のための病院をひたすら目指し、
緊迫した逃走劇が繰り広げられます。
逃げても逃げてもいつの間にか現れる追っ手、
そしてその背後には「グレイヴディッガー」の魔の手が。。。
スリルとスピード感のある展開に、八神のちょっとユーモアの効いたキャラが
上手く噛みあって、飽きずに読ませてくれます。
悪人なんだけど根はいいヤツ、っていうキャラクターが大好きなんですよ、私。
しかも熱血だし。
ラストの終わり方も好き。

刑事部と公安部の対立を絡ませた登場人物も、みな魅力的でした。
それぞれの立場でまた別のストーリーができるんじゃないか、と思うほど。
続編は難しいかもしれないけど、この作品の登場人物たちが
また活躍する話を読みたいなぁ~。
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by marin_star | 2005-07-04 22:10 | 高野和明  

13階段(高野和明・講談社文庫)

2003年に反町隆史主演で映画化されたときから、
文庫になるのをずっと待ってました^^;
2004年夏に文庫化されてすぐ読んだんだけどレビュー書いてなかったので、
久々に取り出してパラパラめくっていたら、また猛烈に読みたくなり、
一気に再読。

結末を知っていてもスリリングな展開に引き込まれてしまう面白さ!
むしろ知っているからこそ、張り巡らされた伏線が際立ち、
あ~そういうことか、と改めて納得したり、
初読では気づかなかった主人公や南郷の心の琴線にも触れられた気がして、
あ~、深いなぁ~~・・・と。

死刑を執行しなければならない『職業』が存在するなんてこと、
この本を読むまで考えたことがなかった。
神でもない人間が、必死に命乞いをする人間の命を絶たなければならない・・・・
想像を絶する刑務官の苦しみがあるからこそ、
冤罪の死刑囚を仲間に殺させてはならない!という南郷の強い思いに
説得力が生まれ、この物語が成立したのだと思います。


*余談・・・・・・・・・・・
映画は観ていません。
予告だけTVで見て勝手に、冤罪の死刑囚・樹原=反町クン、と思っていた私^^;。
小説を読んだあとで、三上=反町クンであることを知り、
どうにもイメージが違う・・・
よくよく考えれば、出番の少ない樹原を反町クンがやるハズないんですけどね。
原作者の高野さんが映画化された内容に満足していない、ということですし、
たぶん、これからも観ることはないでしょう・・・。
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by marin_star | 2005-04-21 08:41 | 高野和明