カテゴリ:乃南アサ( 6 )

 

晩鐘<上・下>(乃南アサ・双葉文庫)

『風紋』の続編。

『風紋』で殺人事件被害者の遺族となった家庭と、
「殺人者の家族」という運命を背負ってしまった家族。
この2つの家族が、事件から7年後どうなっているのか・・・

やはり彼ら・彼女らの生活は、過去の事件から救われてはいない。
「風紋」を読んだのは1年以上前ですが、「晩鐘」を読み進めていくうちに
あの頃に感じた胸の痛み・事件の全貌が改めて自分の中にも蘇ってきて
「あー、やっぱりこんなにも立ち直れないものなのか」と
胸の奥をぎゅっと掴まれたような苦しさを感じました。

上下巻ともに700ページ近い超長編ですが、
登場人物たちの、変わろうとしても変われないもどかしさや諦め、
普段の一日一日の生活をこなすだけでやっとの危うさ、
・・・そういった本当に根の深い心の闇に、ほんの一筋の光を射すことが
こんなにも年月がかかり、難しいことなんだ、ということを伝えるためには
この長さが必要だったのでは、と思います。

事件に巻き込まれた被害者家族の深く絶望的な苦しみ、
そして被害者の立場なのに自分や家族を責めてしまい、
自ら立ち直りを遅らせてしまう現実。

その一方で、ある日突然「殺人者の家族」という事実を突きつけられ、
何もかも失い、崩壊していく人たち。
事件を起こした本人の悪の連鎖が次々と家族を深い闇に陥れ、
壊れていく家族を目の当たりにした本人もまた涙を流す。

たった一瞬の殺意がこんなにもたくさんの人たちの運命を
一変させてしまうことを、
殺意を一度でも抱いたことのある人に知ってもらいたい。

「風紋」も長いですが、そちらを読んでからでないと
この作品の登場人物の苦しみは理解できません。
ぜひ、2作とも読むことをおすすめします。
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by marin_star | 2005-08-02 23:55 | 乃南アサ  

ボクの町

ファイヤーボーイズの警官版(?)・・
いえいえ、大吾は使命に燃えてるけど、
こちらはまるでやる気なしの新米警官の成長記。

*あらすじ*
新米警官の聖大は、警察手帳にプリクラを貼っているのが
バレてしまうような今風のドジな若者。
着任早々失敗ばかり、仕事も気に入らないことばかりでやる気もなくしていたが・・・
犯人を追った同僚が傷つき、聖大の心に何かが芽生えていく・・。
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by marin_star | 2004-09-01 22:09 | 乃南アサ  

水の中のふたつの月

女の友情って怖い・・・ひんやりと冷たい小説でした。
幼い頃流行ったこっくりさん・・・あ~、思い出しても怖い。

*あらすじ*
小学生時代の仲良し3人組がOLになってから偶然再会。
こっくりさんなどの占いやおまじない好きな少女たちの
封印された事件がよみがえる・・・。
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by marin_star | 2004-09-01 18:07 | 乃南アサ  

凍える牙

「ピリオド」で合わなかったのでどうかな?と思いながら手にした
乃南さんの作品。今回は面白かった!直木賞受賞も納得です。

*あらすじ*
深夜のファミレスで突如男の体が炎上!
さらに獣による咬殺事件も起こり、2つの事件が絡み合っていく…。
通称「トカゲ」と呼ばれる機動捜査隊の貴子は
男社会の刑事たちの中で孤独な戦いを続ける・・・。
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by marin_star | 2004-09-01 18:06 | 乃南アサ  

ピリオド

ゴメンナサイ、私の好みの小説ではありませんでした。
なので、感想も書けないので、裏表紙にある作者の文章を下記に抜粋しておきます。

どこかに帰りたいと思う気分、帰りたいと望む心を描いてみたかった。
多くの人生にはとりたてて何が起こるというわけではないと思う。
それでも人は自分の人生にいくつかのピリオドを打ちながら進んでいく。
雪原をさまよいながら、時折振り返って自分の足跡を眺めるように。
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by marin_star | 2004-09-01 18:05 | 乃南アサ  

風紋(上・下)

上下巻あわせて1,000ページに及ぶ長編。
犯罪被害者やその家族がどれだけ人生を狂わせられてしまうのか…。
ミステリーでありながら重厚な人間ドラマ。

*あらすじ*
ある日突然、母が殺された…。
母の死を受け入れられないままの高校生の真裕子。
受験に失敗してから荒れ放題の姉、事件当時浮気をしていた父。
犯罪被害者となった家族にマスコミは容赦なくズカズカと入り込む。
そして捕まった容疑者は、姉の元担任教師だった…。
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by marin_star | 2004-09-01 18:03 | 乃南アサ