カテゴリ:奥田英朗( 5 )

 

マドンナ(奥田英朗・講談社文庫)

奥田作品、3連チャンですね^^;

実はこの本、ずーっと前から書店で見かけていたんですが、
なんだか読む気がしなくって。。。
表紙からしてOLの話かぁ~、って思い込んでたんですよ<汗;;

そしたら・・!
なんと全然違った(笑)。
40代の中間管理職真っ只中、哀しくも可笑しい課長サンたちの
お話でした!(ちゃんと裏表紙読みなさいって・・・^^;)
いやいや、このオジサン課長たちのジタバタぶりが、
もう~、可笑しくて・・・!!
もっと早く読めばよかったです^^;

5篇の連作集・・という感じでしょうか、全て主人公は別人ですが、
どれも悲哀と笑いに満ちた課長サンの奮闘物語です。

部下のOLをマジ好きになっちゃって若い男の部下ととっくみ合いの
大ゲンカまでしてしまったり、
休日の会社行事を強制する上司と若い社員と板ばさみになったり、
次は自分・・と思っていたポストを女性に奪われたり、、、と
まぁよくある会社の事情を抱えていて、
家庭でもまぁよくあるように居心地は悪かったりするワケで。。。
その悶々とした悩みっぷりやうろたえぶりが、もうホントにリアルで可笑しい!

現実にこんな課長がいたら「だっさー!」と一蹴モンだけど、
なぜか奥田さんの描く彼らは妙に熱くて、
カッコ悪いのに、カッコイイんだな、これが。

ダサい彼らにだって、「くっそ~~~~~!」という熱い思いがあって、
溜まっていくストレスはマグマのごとく・・・(笑)。

不器用で、ダサくて、オヤジで、体制寄りで、地味~な彼らだけど、
実は彼らなりのポリシーもあって、一生懸命で、優しかったりするんですよね。
だからかな、ものすごくジタバタしていて笑えるのに、
なんだかちょっと情が湧くっていうか、ふとカッコよく見えたりしてしまうワケ。

「ボス」のラストなんて、大人の優しさが滲み出ててよかったですよ。
若造社員なら、絶対声かけちゃいますって(笑)。


やっぱり奥田さんは面白い!
同じく敬遠してた「ガール」も読んでみようかな^^;
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by marin_star | 2007-02-26 12:30 | 奥田英朗  

真夜中のマーチ(奥田英朗・集英社文庫)

「ターゲットは10億円!だけど狙う奴らが多すぎる!!
直木賞作家が放つ超絶のグルーヴ!
痛快!青春クライムノベル!」

と、帯に書かれた奥田作品、となれば、期待は膨らみます。

人生の目標は大金をつかんで派手に遊ぶこと、そして大物扱いされること・・・
という、どうしようもない男・ヨコケン。
「三田物産勤務・三田総一郎」という名前で、財閥の御曹司と勘違いする相手を
利用していい思いをし、しれっとしている食わせモノのミタゾウ。
最初は騙す側・騙される側だった二人が成り行きで仲間になっていく過程が
もう~、笑えます!

ミタゾウの一件が原因で睨まれるようになったヤクザのフルテツが開いている
賭場のアガリを盗み出そうとする二人に、謎の美女・クロチェが加わり、
フルテツが美術詐欺で得ようとしている10億円の強奪計画が始まります。
ヤクザ相手に素人3人、しかも中国人一味まで現れ、
まさに「狙う奴が多すぎる」状態(爆)。
アクシデントの連続で、どこで決着が付くのか最後までエキサイティング&
笑いたっぷりの展開でした。

登場人物もみんな個性的で、ダメでどうしようもないヨコケンやミタゾウが
可愛らしくも見えてきます。
戦う相手側のフルテツや中国人一味も強面の一面だけでなく
笑っちゃうような弱みや人間くささがあって、
ありえない話なんだけど、存在感がある。

軽妙でユーモアたっぷり、爽快な読後感。
めちゃめちゃ笑えるおススメのクライムコメディです^^。
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by marin_star | 2007-02-26 08:40 | 奥田英朗  

空中ブランコ(奥田英朗・文藝春秋)

譲ってくださった方がいたので、単行本を読みました。
イン・ザ・プール」よりパワーダウンした・・なんて書評も
ちらほら見かけていましたが、
前作を読んだのがけっこう前だったせいか、
またまた新鮮な気分で、めっちゃ面白く読めました!

特に「空中ブランコ」と「義父のヅラ」には笑いました。
あのトドのような伊良部先生が空中ブランコって・・・・(笑)
それだけでも十分笑えます。
ラストの「体はそのままで首だけひょいと回した」って姿も
もー、思い浮かべるだけでなんてチャーミング♪(爆)

ヅラを引っ剥がしたい衝動・・・ぷぷぷぷっ!!分かる分かる!(爆)
しかも、権威ある学部長で義理の父、という機嫌を損ねたら
人生おしまい、みたいな人物のヅラ。そりゃ~、気になりますよ!
人間、ダメって言われると余計に気になって気になって仕方ないですもんね~。
で、治療(?)と称して歩道橋にしょーもない落書きをしちゃうところが
またまた笑っちゃいますね。(捕まらなくて良かったよね^^;)

なんでもすぐに首を突っ込んで、人の話を全く聞かずに突っ走る、
メチャクチャな性格は健在。
呆れるほどにな~んにも変わってない。
しかし、彼の元へなぜか通院してしまう患者同様、
すでに読み始めから伊良部先生の不思議な術中にハマっている
感じです^^;

ラストの「女流作家」は少しキレイにまとめすぎちゃったかな~。
あのセクシー看護婦さんがそういうキャラだったのが驚き。
(っていうか、そういうふうにして欲しくなかったなぁ・・・)

でも、やっぱり楽しい伊良部ワールド。
続編、もっと読みたい。
「町長選挙」も面白そうです。



第131回 直木賞受賞作
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by marin_star | 2007-02-25 20:31 | 奥田英朗  

イン・ザ・プール(奥田英朗・文藝春秋)

文庫になったのを知らずに、リサイクル本を買ってしまいました・・・

面白かった!

最初は、TVドラマ化された阿部寛のイメージが強くて、
(ドラマは見てないので、あくまで阿部さんのイメージね・・・^^;)
注射フェチ&マザコン、おまけにトドのような小太りの伊良部先生キャラに
ついていけませんでした・・・(爆)

だいたい、精神科とかいいながら治療らしいものを全くしてないし、
どちらかといえば、患者に迷惑かけてばかりいるし。
なんなのよ、この‘キモイ’キャラは。。。

と、思ってたわけ。
(半分読み終わった時点で確かにそうだった!)

ところが読み終わってみると、
なんか、もしかして、伊良部先生ってチャーミング!?
「なんなんだ、この人は・・」と思いながら通院してしまう患者さんたち同様、
私も伊良部キャラにいつしか癒されていたのかも・・・^^;

麻薬よりも強力(?)な不思議な伊良部ワールド。
「空中ブランコ」も早く読みたい!
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by marin_star | 2006-03-15 22:53 | 奥田英朗  

最悪

登場人物が、それぞれ『最悪』な状況に
追い込まれていくさまがすごいリアル。
そして後半のどうにも止められないジェットコースター的展開に、
ユーモラスな人間臭さも見事に絡ませ、
読後は『最悪』でないところがいいですね。

*あらすじ*
不況と近隣とのトラブルで頭を抱える鉄工所社長、
セクハラに悩む銀行員OL、ヤクザに睨まれて命の危ないチンピラ。
全く無縁だった3人の人生が交差したとき、
運命は加速度をつけて転がり始めた…。
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by marin_star | 2004-09-01 17:32 | 奥田英朗