バグダッドのモモ(山本けんぞう アンドリュース・プレス)

これもmayuの中学校の図書館の本。
(まだしばらく続きます^^;)

戦火のバグダッドに住む少女・ももと、
旅の途中でももに出会った黒猫のモモの哀しいお話。

「どうしてにんげんは戦争をするんだろう?
答えは簡単だ。
戦争が好きだからだ。」

黒猫のモモから見る人間の戦争はおかしなことだらけ。

爆撃で死んでしまったお兄さん。
爆弾の影響で病気になり入院してしまったお母さん。
毎日壁に向かって動かないお父さん。
心の病にかかってしまったお姉さん。
お母さんの始めたトマト畑を一生懸命守ろうとするももと弟のびびちゃん。
命令に逆らうと殺される、と兵隊になって人を殺す、たるびの君。

戦争は、ほんのささやかな幸せさえも得ることを許さず、
家族を壊し、何もかも奪い、
お母さんもお父さんもびびちゃんも、ももを置いて死んでいってしまう。
最後に残されたももとモモは、水に抱かれるように沈んで川に身を投げ、
やっと家族の元へ帰っていく、というお話。

戦争の残酷さを思い知らされる本です。


作者の山本けんぞう氏は、テヘランやプノンペンの特派員の経験を持つ
NHKの国際部記者。
残酷な現実を見てきた筆者だからこそ書けるのだと思いますが、
それをストレートに書かずに、児童書としてしっかりとメッセージを伝えているのが
すごいな、と思います。
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by marin_star | 2008-05-12 23:59 | その他  

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