猫泥棒と木曜日のキッチン(橋本 紡・メディアワークス)

これも、mayuが中学の図書館で借りてきた本。

帯に「捨てられた子どもたちと 捨てられた猫たちの物語」とあります。

父と母に家出され、17歳にしてしっかり主婦感覚が見についているみずきと、
サッカーが大好きな5歳の弟・コウ。
サッカー部のレギュラーだったのに事故で足を損傷し、サッカーを続けられなく
なってしまった健一。
ひょんなことで知り合った彼らは、木曜日の夜に3人で一緒に食べる夕食の時間を
とても大切にしている。

近所の交差点で子猫が捨てられたり、子猫の轢き逃げ事故が多いことから
元凶となる家から猫を盗む計画を立てるみずきと健一。

ちょっと伊坂さんを思い出しました。

足の怪我への過剰な同情と心配を苦痛に思う健一と、
怪我のことなんてうっかり忘れてしまうボーダーレスなみずき。

たとえ犯罪と分かっていても自分の正義のために突き進むみずき。

血の繋がりの有無に左右されない家族の在りかた。

自分では身を守れない弱者への慈愛や、守られない理不尽な世界への怒り・・・

全編にわたって流れている思想や雰囲気が、なんとなく伊坂さんっぽい。
まあ、伊坂さんよりももっとライトな感じだけど。

物語の根底に流れる思想も作風も好きな感じです。
なんだか上手く説明できないんですが、
ちょっと素敵な本に出会っちゃったな、って感じ。
装丁も素敵です。


中学の図書館、あなどれないわ。
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by marin_star | 2008-05-07 23:15 | その他  

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