いじめ 14歳のMessage(林 慧樹・小学館)

mayuが中学の図書館から借りてきた本です。

「手元に置いて何度も読みたいから買っていい?」とmayuが言うほど
気に入ったそうなので、読んでみました。

とっても重いお話です。

中学2年の主人公・慧佳。
クラスメイトがいじめにあっているのを最初は黙って見ていたけれど、
勇気を出して「やめなよ」と止めた数日後から、
今度はいじめのターゲットになってしまう。

執拗ないじめ。
助けたクラスメイトも今度はいじめる側に混ざって笑っている。
知らん振りを決め込む教師。
どんどんエスカレートするいじめは、慧佳の心を押しつぶし、
たった一人の友達を信じることも、両親に助けを求めることもできないまま、
学校の窓から飛び降りてしまう。

児童向けの本って、いじめで自殺しても助かって周りも反省してハッピーエンド、って
いう展開が多い気がするけど、この本は違う。
飛び降りた慧佳は、生死の境をさまよったあげく、帰らぬ人となってしまうのだ。

自殺する前に誰かに相談できなかったの?
死ぬ気になれば、生きていさえすればどうにかなったはずなのに。

自殺のニュースを耳にするたびに、なんとなく他人事の私たちは
ついそう思ってしまうけれど、この本を読むと、なぜ相談できなかったのか、
なぜ死ぬ以外に選ぶことができなかったのか、
その本当の気持ちに触れることができる。

軽い気持ちで始めたいじめがこんなにも人の尊厳をめちゃめちゃにすること。
いじめられて死にたくなっても決して死んではいけないこと。
いじめられて悩んでいる人も、いじめをゲームのように思っている人も
みんな、この本を読んでほしい。

「人は愛し愛されるために生まれてくる」
「生きていないと絶対に幸せになれない」

この言葉の意味をじっくり考えてほしいから。


第18回 パレットノベル大賞審査委員特別賞 受賞作品
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by marin_star | 2008-05-07 22:20 | その他  

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