ひかりのメリーゴーラウンド(田口ランディ・理論社)

初・田口ランディ作品です。
これも娘が小学校の図書室から借りてきた本です^^;

すごいイイ本でした。
なんか、独特の世界観があって、文章がキラキラしている感じ。
あー、まだこんなに素敵な作家さんを知らなかったんだなぁ~、って。。。。
(ランディさんの名前は知っていたんですけどね^^;)

中学3年という子どもから大人の入り口にさしかかる少女の揺れる心を
瑞々しくリアルに描いています。

クラスの「委員長」であり、一緒に暮らす祖母の治療院の手伝いも熱心にやる、
どちらかといえば優等生的な少女・まゆ。
そんなごく普通の少女でも、中学最後の夏となれば
ワクワクした体験をちょっとはしたい・・・という好奇心に抗えず、
少し大胆なビキニを買ってナンパされた高校生と海へ遊びに行ったりもする。
大好きになった男の子とキスしたいと思ったり、ちょっとエッチな想像をして
そんな自分にドギマギしてしまったりも。
そういう微妙な年齢の揺れ動く心が、ものすごくリアルに等身大の姿で
生き生きと描かれています。

普通の人には見えないものが見える、という代々伝わる不思議な力を
持っていて、治療院を開いているおばあちゃんが、とても素敵。
いつでもまゆの話を真剣に聞いてくれて、大きな心で包み込んでくれる
あったかいおばあちゃん。
まゆもその不思議な力を受け継ぎ、空や雲など自然のものから
大きな力を感じたり、木々や鳥の心の声が聞こえたりする。
作者の感受性の強さがそのまま文章になっているような作品です。

「死んでいくこと」と「生きるために生まれてくること」。
「人を好きになるということ」。
この2つの大きなテーマを中学3年生の少女の目線で
せつなく自然体で語りかけています。

中学生はもちろん、子どもが何を考えているのか分からなくなっちゃった
おとうさん・おかあさんにもおススメの本です。

読み終わったあとに、子どもをぎゅーっと抱きしめてあげたくなりました。

図書室に返してしまったけれど、またいつか再読したいです。
忘れてしまったピュアな心を少し取り戻せる気がするような、そんな作品です。
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by marin_star | 2006-10-20 22:32 | 田口ランディ  

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