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オロロ畑でつかまえて(荻原浩・集英社文庫)

荻原さんのデビュー作、ようやく読みました!
なぜか近所の書店に全然置いてなくて、
通勤途中わざわざ恵比寿で改札を出て本屋へ立ち寄り、GETしました~

面白かった~^^。

奥羽山脈の一角、小さな駅からさらにバスで2時間もかかる小さな牛穴村。
人口わずか300人、これといった特産もない典型的な過疎の村が、
村の存続をかけた「村おこし」を一念発起!
倒産寸前の弱小広告代理店・ユニバーサル広告社と幸か不幸か巡り会い、
やぶれかぶれの「村おこし」大作戦が始まります。

なにしろ、依頼主の山村の青年会も、引き受けた代理店も
切羽つまった後が無い状況!!まさに「最強タッグ」ならぬ「最弱タッグ」。
どう考えても普通ありえないでしょう~、っていうほどインチキな計画を
一致団結して一生懸命遂行するのです。

この一生懸命なドタバタぶりが、笑わせてくれると同時にホロリとさせられて
ついつい応援してしまいます。(笑)

登場人物もなかなか個性的です。
中でもユニバーサルのデザイナー・村崎の強烈なキャラが大好きですね~^^
クライアントの意向も社長命令も無視して、徹底して自分の作品のリアルを
追求する姿は、あっぱれ!

ラストも希望が見えて、とてもよかったですね。
頑張ればいいことあるよ!と思えるような、
ほっと心温まるユーモアあふれる作品でした!

続編ともいえる「なかよし小鳩組」も面白かったな~。
荻原さんのこういう作品をもっと読みたいですね。


第十回小説すばる新人賞受賞作品
2006年5月読了

by marin_star | 2006-06-09 12:28 | 荻原 浩  

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