おせっかい(松尾由美・新潮文庫)

雑誌の連載小説に登場する女性刑事に熱い思いを抱き、
不思議な浮遊感とともに小説の中へ
出入りできるようになった孤独な中年サラリーマン。
自分の小説の中に闖入者が現れ、ショックを受ける女流作家。
現実と仮想の小説世界が交錯し、迷走していく不思議感覚ミステリ・・・

こんな設定に惹かれ、まったく知らない作家さんでしたが
手に取ってみました。
しかし。。。

(以下、これから読もうと思っている方、松尾由美ファンの方は
 お読みにならないでください。ゴメンなさい。私の個人的見解です。)


こんなにも面白い設定なのに。
どうしてこんなにつまらないんだろう。。。

もったいない!

小説の中の登場人物へ熱い思いを抱くその理由も。
仮想世界へ引きずり込まれる必然も。
不思議な協力者となった若者2人の動機も過去も。
編集者の関わり方も。
そして、幕引きも。

全てがイマイチ甘い。薄っぺらい。
う~~ん!と唸らせるモノがない。
あまりにも使い古された安易で薄っぺらな、登場人物の背景や過去。
この一つ一つが、もっともっと綿密でリアリティがあって
必然といえる説得力があったら・・・

リアリティのない浮遊感・不思議感こそが魅力、とでも
いうのでしょうか。。。
それはやっぱり、もうちょっと練られたうえでのことだと思うんですが。


東野さんか恩田さんなら、この設定で
どんなに面白い作品に書けるだろうか、と思ってしまいました。。。
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by marin_star | 2006-03-15 22:32 | その他  

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