陽気なギャングが地球を回す(伊坂幸太郎・祥伝社ノンノベル)

個性的な登場人物と知的で洒落た会話が小気味よく心地よい、
無条件に楽しめる作品です。

嘘を完璧に見抜いてしまう男、饒舌な演説名人、
動物好きな天才スリ、1秒の狂いもない体内時計を持つ女。
この4人の銀行強盗(ギャング)たちの、まあ何と愛おしいこと!

とにかく、彼らの交わす台詞の一つ一つがキラキラと光っていて、
軽快でテンポの良いやり取りに心を奪われてしまいます。
こんな洒落た会話を物語の中に違和感なくすぅーっと溶け込ませて
実に見事に登場人物の個性を魅力的に立たせているスゴさ!
これはもう、伊坂ワールド炸裂です!
用意された小道具たちの笑える使われ方も面白かったし、
エピソードの一つ一つも、なかなか他の作家さんでは出会えない
伊坂さんならでは、という感じが。

展開としては分かりやすい、実にスッキリ明快なお話です。
最後のどんでん返しの連続も、先が読めてしまう感じはありましたが
そうなってくれた安堵感というか、まっとうな展開を喜んで受け入れられました。

普通の人がほとんど出てこない(笑)ので、映画的な感じを受けましたね。
(映画化も楽しめそうです。)
キャラがはっきりしてるっていうか、悪人とそうでない人たちの役割も明確。
なので、
難しいこと考えずに、思いっきり伊坂ワールドを楽しみましょう!
[PR]

by marin_star | 2005-08-03 00:06 | 伊坂幸太郎  

<< 重力ピエロ(伊坂幸太郎・新潮社) 晩鐘<上・下>(乃... >>